PCが起動できなくなって調べても対処法が見つからなかった時のお話
こんにちは。
この前起きたPCの起動不能不具合と対処の流れについてちょっと細かく残しておきます。
◆事の発端 ~ 不具合発生から1日目終了まで
・21:30頃
ブルースクリーン発生。
当日の室温は38℃、湿度約40%。
以前から同様のブルースクリーンが起きていたため通常の起動手順を実施。
・21:35頃
起動失敗し、
"Over Current Have Been Dteected On Your USB Device!!
System will shutdown after 15 seconds to protect your mainboard!!"
(USBデバイスの過電流が検知されました!
メインボード保護のため15秒後にシステムをシャットダウンします!)
というメッセージが表示される。
このメッセージはUSBデバイスの不具合や接続しているデバイスの過剰な電力消費が原因のパターンが多い。
他にも、USB関係回路への静電気の蓄積によっても起きる場合があるという情報は入手できた。
・21:45頃
ネット上の記事にあった"30分ほど放電状態を維持することで回復する"という情報を試すために接続しているすべてのケーブルを外し、放置する。
・22:15頃
30分ほど放置したため結果を確認するために電源とモニタ1枚のみ接続して起動実施。
起動は出来たものの数分後に電源強制遮断されたため復旧できず。
・22:20頃
先の状態のまま起動を実施したが、USBデバイスの過電流検知で止まる。
再度すべてのケーブルを外し、今度は放電実施後にM/B側USB接続ケーブルをすべて外す。
・22:50頃
M/B側ケーブルも複数外した状態で最低限の構成で起動実施。
またしても先のエラーで止まる。
・23:30頃
再度放電実施したため起動を試みる。
依然として結果は変わらず。
時間が限界になったため作業終了。
なお、ここから翌日作業再開時まで放電を実施したままにしてある。
◆2日目作業開始 ~ 解決まで
・18:30頃
帰宅後起動チェックかけるもエラーで弾かれる。
最悪の事態を想定し、載せ替えるために予備機を段取り。
・19:00頃
メイン機と予備機の簡易清掃を終え、予備機の起動チェック。
起動確認できたため念のためM/Bごと一度メイン機に載せ替える。
・19:30頃
予備機のM/Bを取り付け後、メイン機のストレージを接続し起動チェックかけたところメイン機のATXで起動できない問題に直面。
ATXの不具合と考え、載せ替える準備を開始。
・20:30頃
ATXの載せ替えが完了し、メイン機に予備機のM/BとATX電源を移植し起動チェック。
何故か起動に失敗したためM/Bをメイン機のものに戻すことに。
・20:50頃
M/Bの載せ替えが完了したため起動チェックしたところ起動成功。
一度シャットダウンし他の機材を接続しフル状態で起動を行ったところ同様に成功。
・21:00頃
タスクマネージャ、HWMonitor上でも正常動作を確認できた為、修理完了とし作業を終了。
◆原因
・ATX電源のAC/DCコンバータの劣化による変換能力低下を発端とした電力不足。
・夏場の高温による部品温度の急激な上昇による急速な部品劣化。
・不必要にポータブルHDDを接続したまま放置していた。
・以前から兆候が有ったものの見落としていた。
◆対策
・出来るだけ直射日光の当たらない、高温になりにくい環境に設置する事。
・何かしらのエラー等の兆候が出た場合は「その時こうしたら直ったから同じ手順を取った」で終らせずしっかり調査する事。
◆今回壊れたもの
・ATX電源
・M/B側USB3.0コネクタ(ピン曲損。再差し込み時に発生)
◆余談
・この症状自体はおよそ2年前から発生していて、いずれも夏場の高温時に発生していた。
・うち1回はUSBドングルの破損だったが、他は再起動したら直ったためそのまま放置されていた。
・サイドパネルが樹脂製で、また窓が西日がきつく差し込む向き、そしてPCの樹脂パネル側が窓に向いていたため時間帯によってはかなりの温度上昇が起きていた。
・内部エアフローは「フロントから吸気・背面及び上面から排気」というルートとなっていた。
・内部配線の一部がエアフローを妨害していた。
・冬場は同様のエラーが発生することは無かった。
恐らく、ネット上で同様のエラーコードを調べて辿り着くかもしれないが、どこも”ATX電源の不調”には触れていなかった。
今回の事から、”USB過電流の警告であってもATXの不具合の可能性は十分にあり得る”ことが実体験として理解できた。
同様のトラブルが起きていて、既存の解決策がダメだった場合は上の内容を思い出してほしい。
そして、自力でやれる自信が無かったら必ずPCショップの修理担当者やその話に詳しい人に相談し、修理してもらうようお願いしたい。
(メーカーも忠告しているが感電リスクがあるため、よく分からないまま内部ケーブルには触らない方が良い。取り返しのつかない事故を起こす前に一度落ち着くように)
また、上記の解決方法は一例であり、ほかで紹介されている手段含めすべて試しても直らない可能性はある。
当然ながら、そうなった場合は必ずショップの修理担当者等詳しい人に相談する事。
そして、起きた時の状況や繋がっていたもの、やっていた作業はメモしておいて伝えること。